取締役会は、多様な意見に基づく十分な審議と迅速かつ合理的な意思決定ができるよう、当社が求める豊かな経験と素養を満たした人物により構成されております。
2024年度の審議内容は下表の通りで、中期経営計画「SPEED 25/30」の進捗状況の把握と進捗に遅れがみられる事業の課題への対応、サステナビリティ推進に関する状況等の把握を行っております。
社外取締役からも、豊富な経験に基づき、客観的かつ専門的な視点から有益な指摘・意見が述べられ、取締役会全体として、適時・適切に情報共有がなされ、多様な視点から議論を行いました。
| 審議内容 | 取締役会での審議回数 | ||
|---|---|---|---|
| 決議事項 | 報告事項 | その他 | |
| 経営戦略・事業関係 | - | 11 | - |
| サステナビリティ関係 | - | 3 | - |
| コーポレート・ガバナンス関係 | 2 | 5 | - |
| 決算・IR・財務関係 | 10 | 2 | 1 |
| コンプライアンス・内部統制関係 | - | 4 | - |
| 委員会関係 | - | - | 2 |
| 役員・経営幹部関係 | 11 | 6 | - |
| その他 | - | 1 | 2 |
保土谷化学は、取締役の選任を最重要課題の一つと位置づけ、取締役会において、社内取締役候補者、社外取締役候補者の選任基準を定め、指名・報酬委員会での審議を踏まえ、取締役候補者の選任を決議することとしております。
取締役会スキルマトリクス
取締役会スキルマトリクスについては、中期経営計画「SPEED 25/30」達成の観点から、以下7スキルを選定しております。
| 氏名 | 企業経営 | 法務・ リスクマネジメント |
財務・経理 | 人材戦略 | 事業戦略 | 研究開発・技術・生産 | 国際性 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 松本 祐人 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| 横山 紀昌 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 佐藤 伸一 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 松野 眞一 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 坂井 眞樹(社外) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 藤野 しのぶ(社外) | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
| 松永 明(社外) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
※各人に特に期待する分野を記載しております。各人の有する全ての知見・経験を表すものではありません。
取締役選任理由
取締役
| 氏名 | 選任理由 |
|---|---|
| 松本 祐人 | 1983年4月の入社以降、研究開発部門の業務を経て、海外を含めた営業部門の業務に携わり、2016年11月当社代表取締役社長に就任いたしました。以降も、豊富な経験と知識を有し、また、職務を適切に遂行していることから、当社の取締役として適任であると判断いたしました。 |
| 横山 紀昌 | 1988年4月の入社以降、研究開発・生産部門の業務に携わり、現在は、当社グループの研究開発部門の総轄として豊富な経験と知識を有し、また、職務を適切に遂行していることから、当社の取締役として適任であると判断いたしました。 |
| 佐藤 伸一 | 2014年3月の入社以降、銀行時代の豊富な経験と知識を活かしながら、当社グループの内部統制・法務の業務に携わり、現在は、サステナビリティ推進、経理、人事、内部統制、内部監査、秘書室の総轄として、職務を適切に遂行していることから、当社の取締役として適任であると判断いたしました。 |
| 松野 眞一 | 1981年4月の入社以降、研究開発・購買・営業・企画部門及び工場長の業務に幅広く携わり、当社及びグループ会社での幅広い業務経験と知識を有しており、それらを当社の業務に活かし、職務を適切に遂行することが期待できることから、当社の監査等委員である取締役として適任であると判断いたしました。 |
社外取締役
| 氏名 | 選任理由 |
|---|---|
| 坂井 眞樹 | 2019年6月に当社の監査等委員である取締役に就任後、それまでの官庁での長年にわたる国内・海外での幅広い知識・経験を当社の業務に活かし、職務を適切に遂行することが期待できることから、当社の監査等委員である取締役として適任であると判断いたしました。 同氏には、農林水産行政の経験や国際業務の経験を活かし、当社における経営の基本的な方向性の決定や業務執行を委ねられた取締役に対する監督を果たしていただくことを期待しております。 なお、当社は、同氏を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ております。 |
| 藤野 しのぶ | 過去に社外役員となること以外の方法で経営に関与していませんが、これまでの事業会社での長年にわたる業務経験と、キャリアカウンセラーとしての専門知識、社外取締役としての幅広い知識・経験を有しており、それらを当社の業務に活かし、職務を適切に遂行することが期待できることから、当社の監査等委員である取締役として適任であると判断いたしました。 同氏には、人材育成、組織開発、ダイバーシティ推進等の豊富な知識・経験を活かし、当社における経営の基本的な方向性の決定や業務執行を委ねられた取締役に対する監督を果たしていただくことを期待しています。 なお、当社は、同氏が監査等委員である取締役に選任された場合、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ております。 |
| 松永 明 | 過去に、会社経営に直接関与された経験はありませんが、これまでの官庁での長年にわたる国内・海外での幅広い知識・経験を当社の業務に活かし、職務を適切に遂行することが期待できることから、当社の監査等委員である取締役として、適任であると判断いたしました。 同氏には、経済産業行政の経験や国際業務の経験を活かし、当社における経営の基本的な方向性の決定や業務執行を委ねられた取締役に対する監督を果たしていただくことを期待しております。 なお、当社は、東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出ております。 |
保土谷化学は、東京証券取引所が定める独立性基準を満たすとともに、幅広い業務経験と知見を有するかどうかといった観点から、独立社外取締役の候補者として選定しております。
これに基づき、保土谷化学は、社外取締役の3名について、東京証券取引所が定める独立役員として届け出るとともに、補欠の監査等委員である取締役が取締役に就任する場合には、東京証券取引所が定める独立役員として届け出ております。
なお、社外取締役3名と保土谷化学との間には取引関係はありません。
また、補欠の監査等委員である取締役のうち1名は、当社の主な借入先である金融機関出身でありますが、2021年6月に当該金融機関を退職し、3年を経過しているため、独立性に問題はないと判断しています。
2024年度の社外取締役の活動状況については、取締役会、監査等委員会、指名・報酬委員会への出席のほか、以下の活動に取り組んでおります。
取締役会、監査等委員会および指名・報酬委員会への出席状況
| 2024年度における 取締役会への出席状況 |
2024年度における 監査等委員会への出席状況 |
|
|---|---|---|
| 代表取締役社長 兼 社長執行役員 松本 祐人 |
10/10回 | ー |
| 取締役 兼 常務執行役員 横山 紀昌 |
ー | ー |
| 取締役 兼 常務執行役員 佐藤 伸一 |
7/7回※ | ー |
| 取締役(監査等委員) 松野 眞一 |
7/7回※ | 7/7回※ |
| 社外取締役(監査等委員) 坂井 眞樹 |
10/10回 | 10/10回 |
| 社外取締役(監査等委員) 藤野 しのぶ |
10/10回 | 9/10回 |
| 社外取締役(監査等委員) 加藤 周二 |
ー | ー |
※2024年6月の取締役就任後に開催された全てに出席しております。
保土谷化学は、2015年6月に、監査等委員会設置会社に移行し、会社法に定める専決事項以外の事項の決定を取締役社長に委任しております。
すなわち、保土谷化学取締役会は、監督を重視するモニタリングモデルに軸足を置いております。
このモニタリング機能を発揮しているかどうかを検証するため、下記の9項目の評価基準に基づいて、毎年、監査等委員会および取締役会において評価を実施しております。
その結果、取締役会のモニタリング機能の強化、経営判断・業務執行の迅速化が図られております。
評価プロセス
2024年度の評価結果(2025年6月19日取締役会にて報告)
| 評価基準 | 取り組み状況 |
|---|---|
| 1.複数の独立社外取締役の選任 |
|
| 2.決議事項の絞り込み |
|
| 3.適切な報告事項の設定 |
|
| 4.取締役の人事・報酬に関する議題の審議 |
|
| 5.独立社外取締役に対する事前説明などの実施 |
|
| 6.情報を網羅した分かりやすい資料の作成 |
|
| 7.適切なタイムマネジメント(開催頻度、時間設定など) |
|
| 8.実効的・効率的な組織監査の実施 |
|
| 9.ガバナンスや取締役会に関する新しい動向のフォロー、対応 |
|
| 2024年度における全体評価 |
上表の通り評価基準を充足し、以下(1)(2)を実現しており、取締役会の機能は発揮されていると評価できる
|
| 今後の取り組み |
|
※評価対象期間:2024年定時株主総会後から2025年定時株主総会前まで
保土谷化学は、代表取締役社長の選定について、取締役候補者としての資質に加え、①経営トップとして品位・品格ある存在感を有すること、②具体的な事実を重んじ、全体を俯瞰し、また時代の流れ・変化を捉えた経営ができること、③合理的な意思決定ができ、決断に責任を持てること、④人材育成や登用について、積極的な取り組みができることを求めており、指名・報酬委員会での審議を踏まえ、取締役会において、代表取締役社長の選任を決議することとしております。
保土谷化学では、社内取締役については、取締役就任時に、取締役に期待される役割・責務、関連法令およびコンプライアンスに関する知識習得を目的とする研修を実施しております。
また、独立社外取締役については、取締役就任時に、期待される役割・責務を果たせるよう、保土谷化学の事業・財務・組織などを説明し、その後も、国内外の事業所を往訪し、状況確認することで、理解を深めております。
さらに、外部弁護士による取締役向け研修も定期的に実施しております。
保土谷化学は、役員報酬制度をコーポレート・ガバナンスにおける重要事項と位置付け、①業績に見合った報酬、②企業価値向上への動機付け、③株主利益との連動、④有能な人材確保・流出の防止等を、取締役の報酬を決定する基本的な要件としております。
上記の考え方を踏まえ、取締役の個人別の報酬は、株主総会で決議された額の範囲内で支払います。
取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の報酬額の決定については、代表取締役に一任する取締役会決議によりますが、代表取締役は、指名・報酬委員会の審議を経た内規に基づいて、概ね以下の構成割合で報酬額を決定します。監査等委員である取締役については、業務執行を行うものでないことを踏まえて、固定額の基本報酬のみとしております。
取締役(社外取締役および監査等委員である取締役を除く)報酬の構成要素
| 役員報酬の種類 | 支払方法 | 構成割合 | 役員報酬の概要 | |
|---|---|---|---|---|
| 固定報酬 | 現金支給 | 60% | 各取締役の職責・リーダーシップや日常的な業務の遂行等に対する業績に基づき支給 | |
| 業績連動報酬 | 短期業績連動報酬 | 現金支給 | 25% | 前年度の当社グループの業績や取締役個人の業績(定量的な業績のみならず、企業価値への貢献を含む)に基づき支給 |
| 中長期業績連動報酬 | 自社株支給 | 15% | 当社グループの中長期的な業績(定量的な業績のみならず、企業価値への貢献を含む)に基づき支給 | |
※自社株を対価として支払うことにより株主視点を共有することとなり、取締役退任時に交付する ことで、退任に至るまでの間、当社グループの企業価値向上への動機づけとなる |
||||
取締役の報酬等の総額(2024年度)
| 役員区分 | 報酬等の総額 (百万円) |
報酬等の種類別の総額(百万円) | 対象となる 役員の員数 (人) |
||
|---|---|---|---|---|---|
| 基本報酬 (現金) |
業績連動報酬 (現金) |
非金銭報酬 (自社株) |
|||
| 取締役(監査等委員を除く) (社外取締役を除く) |
94 | 63 | 17 | 13 | 4 |
| 監査等委員である取締役 (社外取締役を除く) |
15 | 15 | — | — | 2 |
| 社外取締役 | 23 | 23 | — | — | 3 |
| 合計 | 133 | 102 | 17 | 13 | 9 |
※記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示