社会貢献活動


基本的な考え方

保土谷化学グループは、事業活動を営んでいく上で、地域コミュニティの持続的発展への貢献を企業市民として重要な活動と考えております。化学を通じた子供たちの育成、工場が立地する地域での環境保全活動や、人々の豊かな暮らしに役立つ有形物・無形物の提供等、さまざまな地域貢献活動に取り組んでおります。また、内閣府が「激甚災害」に指定した災害が保土谷化学の主要拠点所在地で発生し、拠点近隣の被害が甚大であった場合、前年度当期利益の一定割合を被災した県に支援金として寄付することにしております。

社会貢献活動費実績

2025年度の社会貢献活動費の総額は1,427万円で、その内訳は工場が立地する地域のイベント等に1,071万円、環境整備等で410万円でした。また、内閣府が「激甚災害」に指定した災害が保土谷化学の主要拠点所在地で発生し、拠点近隣の被害が甚大であった場合、前年度当期利益の一定割合を被災した県に支援金として寄付することにしており、2019年10月の台風19号による郡山市の被害が激甚災害に指定された際は、復興に役立てていただけるよう、福島県に支援金を寄付しました。2020年度以降、寄付要件に該当する激甚災害は発生しておりません。
保土谷化学は、小学生の皆さんに化学への関心と理解を深めていただくため、従業員が講師を務めて、小学校で理科の実験学習を行っております。2025年度は、工場近隣の小学校3校で約90人の児童が受講しました。
また、当社は、「夢・化学-21」が主催する夏休み子ども化学実験ショーにも積極的に参加し、毎年約200名以上の小学生を対象に化学実験を行っております。

地域貢献活動の取り組み
  • 地域インフラ支援(福島交通バス車両退避訓練等)
  • 清掃・除草活動(クリーンこおりやま運動、近隣酒造の田の草取り等)
  • 生物多様性の取り組み(周辺水域(湖、河川)の清掃活動、植樹活動、周南市ブルーカーボンプロジェクト、長野県「生物多様性保全パートナーシップ協定」等)
  • 教育支援(夏休み子ども化学実験ショー、出前授業実施、インターンシップ受け入れ等)
  • 地域対話(工場見学等)
  • 地域イベントへの参加(うねめまつり、こおりやま産業博、サンフェスタしんなんよう等)
  • 手話教室開催
  • 子供食堂・フードパントリー等への寄付
  • 地域の高等学校へ全国大会出場奨励(寄付)
地域インフラ支援と災害時連携

保土谷化学グループは、地域社会の一員として行政や地域の皆様と協働し、安心・安全な暮らしへの貢献に努めています。
その一環として工場敷地の無償貸与を行っており、郡山工場では郡山駅東西連絡自由通路や市営駐輪場およびタクシー待機所、南陽工場では新南陽球場などの公共インフラに活用されています。防災面では、郡山工場、郡山市、福島交通郡山支社の3者間で「災害時におけるバス車両退避に関する協定」を締結。2019年の台風19号襲来時には、敷地の一部を退避場所として速やかに提供し、公共交通機関の被災車両低減に貢献しました。今後も、地域の安全を守る活動に積極的に協力してまいります。




山口県危険物安全大会表彰

2025年6月19日に開催された「山口県危険物安全大会」の表彰式において、保土谷ロジスティックス南陽営業所が、山口県内の他13団体とともに「優良事業所の部」を受賞しました。同営業所による長年の危険物施設等の安全管理と災害防止への適切な取り組みが周南市消防本部に高く評価され、推薦をいただいたものです。今回の受賞を大きな励みとし、今後も引き続き危険物施設の安全管理と徹底した災害防止に努め、周南市危険物保安協会をはじめとする地域の保安活動へ積極的に協力・貢献してまいります。


化学を通じた教育支援活動

保土谷化学グループは、次世代を担う子どもたちに化学の面白さや不思議さを伝え、科学技術の発展や環境意識の醸成を支えるため、各種実験イベントへの出展や小学校での出前授業といった教育支援活動を積極的に推進しております。
2025年8月には科学技術館で開催された「夏休み子ども化学実験ショー」に出展。当社の天然色素を用いた「オーシャンボトルづくり」を通じて、水と油が分離する性質を楽しく体感する実験を行い、連日予約枠が即日埋まる大盛況となりました。また、各事業所でも地域と連携した出前授業を実施しております。南陽工場では2025年10月に近隣の小学校(2校)を訪問し、毛細管現象を利用したインクの分離実験や密度差を用いた「液体での国旗づくり」を行い、身近な現象から化学への興味を促しました。郡山工場では2026年2月に近隣の小学校の4年生を対象に「水」をテーマとした授業を行い、ペットボトルを使用したろ過器による泥水のろ過実験や液体窒素のデモを実施。郡山工場が近隣河川の水をきれいにして戻す環境配慮の取り組みも紹介し、SDGsや理科の単元とリンクした深い学びを提供しました。
これらの運営には多くの若手社員が主体的に参画しており、子どもたちとの交流を通じて多様な経験を積む、頼もしい社員教育・成長の場ともなっています。今後も、化学が持つ力を通じて地域社会の未来に貢献する活動を継続してまいります。



企業向け手話講座の開催

聴覚にハンデキャップを持つ方への理解やコミュニケーション活性化のため、郡山市が主催している「企業向け手話講座」を郡山工場にて2023年度から開催しています。2025年度は、5回実施しました。
講座では手話での簡単な自己紹介や挨拶、仕事でも使える手話も学習しました。参考書や映像教育と違い、対面で実践することで微妙な表現の違いや指の動きを学ぶことができました。
今後も相手の事情や状況にも思いを巡らせながら、相互の理解とコミュニケーションをより深めていきたいと考えています。


地域と連携・共創し、未来につなぐ
~企業版ふるさと納税を通じて、地方創生へ寄与~

保土谷化学グループは、機能性色素事業で得られた利益の一部を社会に還元しようという目的で、企業版ふるさと納税へ寄付いたしました。有機・光デバイス材料を製造する郡山工場は、JR郡山駅東口に位置しております。工場の立地する福島県の復興の一助として、「農作物の風評被害への対応や農業の推進に寄与できればとの想い」と「環境調和型の生活文化の創造に貢献する」という保土谷化学の経営理念の下、福島県の企業版ふるさと納税「福島大学と連携した持続可能な地域農業モデルの創出事業」へ、寄付することといたしました。
日頃からお世話になっている福島県の地方創生に貢献すべく、今後も、保土谷化学グループは、地域の皆様と連携し、持続可能な地域の発展に努めてまいります。


「ビッグツリーページェント」への協力

毎年11月から翌1月にかけて、郡山駅前をイルミネーションで彩る「ビッグツリーページェント・フェスタ・in KORIYAMA」が開催されています。郡山工場は郡山駅東口から工場正門までのフェンスを使用し協力しております。設置した光のカーテンの間にモチーフを施し、フォトスポットとして市民の皆さんに楽しんでいただいています。

本社見学会

2025年8月、従業員のご家族を招き、本社見学会を開催しました。稼働中のオフィスとそこで働く従業員の様子を見て、当社とそれぞれの仕事に理解を深めていただこうという趣旨のもと、当日は本社フロアの各エリア見学のほか、大会議室でのWEB会議や普段私たちが食べているヘルシーランチなども体験していただきました。
参加者それぞれに用意した名札兼本物そっくりな名刺の肩書は「スペシャルサポーター」。忙しい従業員にとって、家族が自分の仕事や環境を理解してくれることは何より大きな支えです。家族、ひいては地域・社会に誇れる仕事ができるよう、従業員一同、今後も努めてまいります。


生物多様性の取り組み

保土谷化学グループは、生物多様性の保全に積極的に取り組んでいます。


猪苗代湖クリーンアクション

2025年4月26日、猪苗代湖畔の清掃活動「猪苗代湖クリーンアクション」に参加しました。美しく豊かな自然のなかで清掃を行うことで、環境保全の大切さを身をもって実感するとともに、地域住民や当社役職員との温かい交流を通じて人とのつながりを学ぶ貴重な機会となりました。新入社員をはじめ、役職員一人ひとりが社会貢献活動へ主体的に関わり、今後も持続可能な地球・社会の実現に向けて、地域に根差した環境保全活動を推進してまいります。


「大島干潟から、つながる周南市ブルーカーボンプロジェクトin徳山下松港」

本プロジェクト(以下、PJ)では、瀬戸内海沿岸に位置する周南市において、漁港・周辺地域の自然の力を活かした地球温暖化防止と地域再生を図る先進的な取り組みを行っています。
PJの中心となる「大島干潟」は、アサリの自律的再生を主目標とする日本初の約29haの人工干潟であり、アマモなどの海草、アサリ、牡蠣、蛸、小魚など多様な生物が生息し、豊かな生態系を支える貴重な干潟です。
藻場は海中の二酸化炭素を吸収するだけでなく、稚魚の育成場としても機能し、漁業資源の回復にも寄与しています。
PJは活動範囲を拡大しており、戸田(津木)漁港でもアマモをはじめとする藻場の再生や植栽活動が進められています。また、地域の学校や市民、企業、行政が連携し、海洋環境のモニタリングや体験学習を通じて、環境意識の向上にもつなげています。
ブルーカーボンを軸とした脱炭素社会の実現に向けて、自然と共に生きる未来のまちづくりに協力した海洋環境改善活動に参画することで、生物多様性の向上および地域温暖化の抑制※に貢献し、企業価値向上につなげていきたいと思います。

※ CO2を吸収・固定する「ブルーカーボン・エコシステム」として重要な役割を果たし、2025年はクレジットとして95.6t-CO2(うち3.2t-CO2が弊社分)の認証を得ています。


生物多様性保全・パートナーシップ協定

農薬の製造販売を行うグループ会社の保土谷アグロテック株式会社(HAT)は、2016年に長野県よりHATの食害忌避剤「ランテクター」で希少植物を保護したいとの要望を受け、霧ヶ峰自然環境保全協議会、大同商事株式会社の4者で「生物多様性保全パートナーシップ協定」を締結し、霧ケ峰高原にてニホンジカ食害対策の実証試験を行いました。
3年間の継続試験の結果、霧ヶ峰高原のニッコウキスゲ試験地では、ニッコウキスゲ個体数がおよそ3倍に増えた事が確認できました。美ケ原高原にも希少植物があることから、長野県の要請で協定を現在まで延長し、美ケ原高原の貴重な植物であるヤナギラン、アザミ、テガタチドリ、マツムました。美ケ原高原では、美ケ原高原美術館のご協力も得て試験に取り組んでおります。
シソウも保護対象として実証試験を開始しランテクターはパスタやケーキ、プリンなどの原料として使われる全卵粉末を主成分とした農薬です。
HATの長年培った技術を活かし、霧ヶ峰・美ケ原高原の環境保全活動に協力・支援しております。

仁井田本家の草取りのボランティア活動

郡山工場では、仁井田本家の草取りのボランティアに参加しています。
仁井田本家は、福島県郡山市の酒蔵で、農薬・化学肥料を一切使わず栽培した酒米で純米造り100%の日本酒“にいだしぜんしゅ”をはじめとする、日本酒・発酵食品の醸造・販売をされています。
ボランティア当日は、工場から21名が参加し、中野式除草機をお借りして、3枚の田んぼの草取りをさせていただきました。
仁井田本家の方に直接除草機の使い方や、日本酒を作る上でのこだわり等をご教示いただきました。初めての田んぼ作業や、地域の方と直接お話しさせていただくのは非常に新鮮で楽しかったです。このボランティアを通して、地域の方と交流することができました。また、自然や日本の文化に触れる貴重な機会でした。今後も積極的に地域や社会に貢献できる活動に参加していきたいです。




南相馬地区での植樹活動

郡山工場は、2020年に「企業の森林(もり)づくり」に参加し、2021年度から南相馬地区の海岸防災林の再生に向けた植樹活動をスタートしました。本活動は5年計画で、1年目、2年目ともにクロマツを750本植樹し、残り3年かけて合計3,750本のクロマツを0.75haの土地に植樹する予定です。
1年目は工場から30名が、2年目は16名参加し、2日をかけて植栽や下刈りなどの森林づくりを行いました。私は1年目、2年目ともに参加し、1本1本丁寧に植樹を行いました。植樹活動を通じて環境保全に貢献できたのではないかと思います。
これからも環境や社会に貢献できる活動を続けていきたいと思っています。




「蜜蜂フレンドシップ計画」を盛り上げたい

「蜜蜂フレンドシップ計画」とは蜜蜂をはじめとした訪花昆虫の保護を目的として訪花対象となる花々を栽培する活動であり、横浜工場をはじめとして郡山工場、南陽工場及び筑波研究所の空き地や花壇で展開しています(総栽培面積:約600m2)。
インターネットで調べたり園芸番組などを観たり、歩道沿いにきれいに手入れしてあるのを参考にしながら、季節を感じるほどいっぱい咲いたら、さぞ楽しいだろうなとわくわくしながら、花壇づくりから始めました。種から育てる場合、直に土に植えても大きく育つ種類と、苗床で育てて根・葉がしっかりしてきたら土に移すものとがあります。苗床でカビに負けてしまうものもありましたが、土を耕したり草むしりをしたり、楽しい時間でした。また横浜工場には、毎日多くのトラックが往来しています。それらのトラックの運転手さんたちがこの花壇を見て、「あっ!今日も咲いている!」と、楽しみな場所になればいいなぁと思いながら作業にあたる日々でした。


化学の力で森林を守る
~スマート林業※における保土谷アグロテック株式会社の役割~

国土の2/3を占める森林は、水源涵養、国土保全、温暖化の防止、木材・林産物の供給等、国民生活に大きく貢献しております。
人工林は切って、使って、植える形で循環利用されますが、それを担う林業従事者たちの人手不足は深刻で、労働力の確保が大きな課題となっております。植栽後の数年間は、苗木の成長を妨げる雑草木との闘いです。真夏の炎天下での草刈り(下刈り)は機械化が進まず、最もつらい作業と言えます。
農薬の製造販売を行う保土谷アグロテック株式会社は、山林用に開発した除草剤をドローンで散布するという新技術を確立し、作業の省力化を図り、かつ、汗まみれの重筋労働から作業者を解放するといった労働環境の改善につなげました。さらに、忌避剤や苗木保護資材の提供によって野生動物から苗木を守り、化学の力で持続可能な林業のお手伝いに取り組んでおります。

※スマート林業とは、デジタル管理・ICT(情報通信技術)による林業、安全で効率的な自動化機械による林業のこと。(林野庁)