株主をはじめとするステークホルダーの皆様からの信頼を将来にわたって維持・向上させるため、経営の健全性・適法性を確保し、かつ効率性を高めることが、経営の最重要課題の一つであると位置づけ、コーポレートガバナンスの充実、強化に取り組んでまいります。
株主、機関投資家、証券アナリストおよび個人投資家の皆様に、保土谷化学グループを正しくご理解いただくため、幅広くコミュニケーション活動を行い、公正かつタイムリーな情報開示に努めております。ホームページ「株主・投資家の皆様へ」には、従来より決算短信や、有価証券報告書等の各種IR資料を掲載しておりますが、2017年度より英文の四半期決算短信、また2018年6月開催の定時株主総会からは、英文の招集ご通知を掲載しております。
株主の皆様とは、幅広く双方向のコミュニケーションを図るため、下記の内容を実施しております。
保土谷化学は、2020年6月開催の定時株主総会より、株主様の利便性を考慮し、電子投票制度(QRコードを読み込む「スマート行使」またはインターネットによる行使)を導入し、書面またはスマート行使もしくはインターネットによる行使を可能にしました。
電子投票制度のなかでも「スマート行使」は好評で、個人株主様から多くのご利用があり、その結果、議決権の行使比率は年々上昇しております。
また、2020年6月開催の定時株主総会から、機関投資家の皆様向けに議決権電子行使プラットフォームを導入し、より一層、議決権行使環境の利便性向上に取り組んでおります。
保土谷化学グループは、中期経営計画「SPEED 25/30」においてROE9%の実現を目指しており、2025年度末(2026年3月期)にはその中間地点である「フェーズ1」の終了を迎えます。過去4年間で得られた営業活動によるキャッシュ・フロー(212億円)を、当社グループの成長ドライバーである機能性色素セグメントを中心とした事業等への成長投資(211億円)に支出しながらも、D/Eレシオは0.2倍程度を維持しており、当社の財務の健全性や安全性は高い水準にあります。
またこの間、DOE(株主資本配当率)の向上を意識した配当政策に基づき、1株当たりの年間配当額を2020年度の25円から2024年度の45円に増加させています。さらに、5期連続増配を目指し、2026年3月期は年間50円と予想しています。
「フェーズ1」の最終年度である2025年度については、売上高においては当初目標と同水準の業績予想を掲げておりますが、営業利益については大きく乖離が見込まれます。この状況を踏まえ「フェーズ1」を総括し課題の洗い出しを行うとともに、「フェーズ2」の計画策定に反映させていきます。具体的には「成長分野へのさらなる資源投入」や「DXを通じた生産性向上」「環境対応強化」などを通じて経営基盤のさらなる強化を図り、「稼ぐ力」を一層強化してROE向上を目指します。
今後も「成長投資」「株主還元」「有利子負債コントロール」の3つのバランスを堅持しながら、高いROEを実現できる高効率経営を目指します。そのためには、株主還元の拡充に加え、新たな価値を創造し、将来の企業価値の向上につなげていくため、現在、一定の安全性を維持しているネット有利子負債や株主資本、株主資本比率をさらに有効に活用するなど、財務・資本施策を実践し、当社グループの継続した成長を加速してまいります。
※当社は2025年4月1日付で1株につき2株の割合で株式分割を行っています。2025年4月1日以前の1株当たり配当金につきましては、株式分割調整後の数値を表示しています。
資本政策においては、成長投資・株主還元・内部留保のバランスを重視し、企業価値向上に資する資本効率の最大化を目指しています。具体的には、DOE(株主資本配当率)を念頭に安定的な配当を継続しつつ、PBRや資本コストを意識した資本最適化に取り組んでいます。自己株式については、将来的な報酬制度での活用や、消却・処分も視野に、保有・取得の検討を柔軟に進めています。財務戦略の明確な説明責任を果たすことで、株主・投資家との信頼関係を強化し、中長期の企業価値最大化に向けた還元方針を推進してまいります。
配当の推移
※当社は2025年4月1日付で1株につき2株の割合で株式分割を行っています。2025年4月1日以前の1株当たり配当金につきましては、株式分割調整後の数値を表示しています。
保土谷化学の企業価値・株主共同の利益を確保・向上するため、2014年の第156期定時株主総会において買収防衛策導入のご承認いただいて以降、3年毎の更新にあたってはその内容の見直しを実施し、2023年の第165期定時株主総会においても、継続のご承認をいただいております。
経営企画部
(現 内部監査部)
A.M.
IR活動の担当部門の役割は、株主や投資家の皆様に対し、適切な時期に適切な情報を提供することで、会社のことを正しく理解していただくことです。
株主総会は集中日を避けて開催し、インターネットによる議決権行使を導入する等、より多くの株主の皆様に参加いただけるような取り組みを行っております。
機関投資家やアナリストの皆様とは、個別ミーティングでの対話を実施しており、私は、ご提供する資料の作成や、自社に関する情報提供を行っております。
これからも、株主や投資家の皆様に保土谷化学グループをより知っていただけるよう、貢献していきたいと思います。