イメージング材料

コピー機を支える「イメージング材料」

コピー機、レーザープリンター:これらはオフィスを始めとして、コンビニエンスストアや家庭まで、私たちの日常生活において広く利用されています。保土谷化学は、高度な有機合成技術により、これらコピー機、プリンターなどになくてはならない重要な材料を生み出し、供給しています。
保土谷化学は、独自のケミカルでOA環境の高精度を実現し、イメージング材料の分野でも付加価値の高い製品づくりを行っています。

特徴

  1. 環境に対する高い安全性
  2. カラー化への対応
  3. 高解像度
  4. 商業用から一般家庭用まで幅広い仕様

用途

コピー機

レーザープリンター

製品・技術紹介

コピー機に欠かせない保土谷化学の材料

保土谷化学が開発、製造、販売しているのは、トナーに使用される電荷制御剤(CCA)と有機光導電体(OPC)ドラムに使用される電荷輸送材(CTM)で、コピー機やレーザープリンターの基幹を支える大切な材料です。
下図はコピー機の仕組みを模式化したものです。静電気を利用してトナーをOPCドラムに付着させ、用紙に転写して画像を得ます。つまり、トナーとOPCドラムはこの仕組みに欠かせない部材なのです。人体に例えるならばOPCドラムが心臓で、トナーが血液にあたります。これらの重要な材料を提供しているのが保土谷化学であり、CCAおよびCTMの両方を保有する唯一の化学メーカーです。

コピー機(デジタル複写機)の原理

OPCドラムとその周辺を真横から見た図(イメージ)

あらゆる使用条件に適合させるため、CCA、CTMともに幅広い種類を用意し、お客様の仕様にあわせて選択できるラインナップを取り揃えています。
保土谷化学の材料は高純度の品質を維持しています。なぜなら、これらの材料は静電気をコントロールするため、極めて不純物が少ない材料でなければならないためです。まさに染料合成の基礎化学と精製技術の蓄積があるからこそ成し得る材料なのです。

電荷制御剤(CCA)(Charge Control Agents)

CCAは粉状の化合物で、トナーに少量添加されます。CCAの役割は、トナーに静電気を素早く発生させ、どのような環境においても安定して静電気を維持・コントロールさせることにあります。これにより鮮明な画像を何枚も複写することができるのです。

トナー用電荷制御剤(CCA)

トナーは極めて小さな粒子であり、飛散による吸入や接触の機会があるので人体及び地球環境に対し高い安全性が求められ、添加されるCCAにも同じ基準が適用されます。保土谷化学はこうした厳しいテストをクリアした高品質のCCAを納入し、お客様からの信頼を得ています。

保土谷化学の有機光導電体(OPC)材料

電荷輸送材(CTM) Charge Transport Materials

コピー機やレーザープリンターのもう一つの重要部材に有機光導電体(OPC)ドラムがあります。OPCドラムに使用されるOPC材料には、アルミニウムやプラスチック等の素管の上に層を形成する下地調整材(UCM)、電荷発生材(CGM)と、さらに上層を形成する電荷輸送材(CTM)があります。 これらのうちCTMは、染料の開発・製造で培った有機合成技術のノウハウを蓄積された製品で、外販メーカーとしてトップシェアを有しています。

電荷輸送材(CTM)

OPCドラムが入っているカートリッジ
(※ベルト状のものもあります)

未来のコピー機とイメージング材料

世界的にみた場合、現在のコピー機は事務用を中心にフルカラータイプが急増・普及しています。グラフィック分野への積極的な参入、インクジェット印刷や写真との競争が激化しており、今後もさらにその傾向は強まると見込まれます。白黒トナーで使用されるCCAは有色(黒色)タイプが多いのに対し、カラートナーでは無色タイプが使用されます。安全性が高い無色タイプを作るには高い技術が必要とされ、お客様からの要望も高まっています。
保土谷化学は無色CCAの開発に注力し、カラー化が進む市場でさらに存在感を発揮していきます。
また、これまで印刷で行われてきた製本や高級印刷が、今では必要量のみがオンデマンドで供給されるところまで進化しています。「ボタン一つ押すだけで本や写真集が出来上がる」ということも、もはや夢ではありません。保土谷化学はこうしたトレンドにマッチした、新型CCAやOPC材料など新たな材料の研究開発をさらに加速させていきます。