有機EL材料

新時代のディスプレイ「有機EL」

最近、いろいろなところで耳にする機会の増えた有機ELディスプレイ。究極の薄さを実現する次世代のフラットパネルで、液晶とは一線を画すディスプレイ技術として注目されています。
保土谷化学グループでは、長年培った合成技術や精製技術、電荷輸送材(CTM)で蓄積した実績、および優れた分子設計技術を活かし、正孔輸送材料、電子輸送材料を開発。これらにより、有機ELの長寿命化、高耐久性を実現するとともに、発光材料・ホール注入材などの材料開発も、鋭意進めています。
保土谷化学グループは、有機EL材料のリーディングカンパニーとして、国内外の代表的なパネルメーカーに材料を提供しています。

※電荷輸送材:コピー機やプリンターの中にある有機光導電体(OPC)ドラム用の材料。

関連会社:SFC CO.,LTD. HODOGAYA CHEMICAL KOREA CO.,LTD.

用途

 スマートフォン

 有機ELテレビ

製品・技術紹介

有機ELの原理

ELとは、「エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence)」の略で、有機ELとは、電流を流すと自ら発光する有機化合物を利用した発光システムのことです。
有機ELディスプレイは積層構造となっています。正孔輸送層と電子輸送層が、それぞれ正孔(プラス)と電子(マイナス)を運び、中央の発光層で結合して光を発生させる仕組みです。

有機ELの構造

核となる保土谷化学の技術

このうち、保土谷化学は正孔輸送層に使われる「正孔輸送材料」(Hole Transporting Materials : HTM)をメインに製造しています。この核となっている技術は、イメージング材料のひとつである「電荷輸送材」(CTM)を応用したものです。
また、電子輸送層に使われる「電子輸送材料」(Electron Transporting Materials : ETM)、その他材料も開発中です。染料からイメージング材料へ、イメージング材料から有機EL材料へ保土谷化学は時代の流れとともに発展し続けます。


有機ELのこれから

有機ELディスプレイの特長は、液晶などに比べ非常に薄いこと、深い黒と際立つ色鮮やかさ、かつ動きの速い動画も鮮明に再現できることです。いっぽう、寿命が短いことや大型化が難しいなどの技術的課題がありました。
しかし、近年の技術進歩により、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレットPCや大型テレビなどへ利用が拡大してきております。また、さらにVR/ARグラスなど搭載機器が増えていく見込みです。